君たちはどう生きるか - 吉野 源三郎
これまでどれくらいの本を読んだか分からないけれど、ベスト3に入る一冊。
何と書いていいか分からないくらい心を揺さぶられた。
ずっと前から存在は知っていたが、今年、宮崎駿監督がこの本と同じタイトルの映画を制作することが発表されて、本も大きく注目されたこともあり、ようやく手に取った次第。
そもそもは子供向けに書かれた倫理学の本だが、「君たちはどう生きるか」大人が読んでも、深く深く考えさせられる。
軍国主義が進んでいた戦前に書かれた本とは思えない、いつの時代に生きる人にも響く一冊。
よくこんな内容の本が、あの当時の日本で発刊出来たなと思う。この内容を皆が読み、皆がそれぞれ考えたなら戦争は起こらなかったのではないかと。
いかに生きるべきか、正しく生きるとはどういうことか、わたしはここ数年で仏教からそれを学び、自分なりに考えてきたが、この本からまた大きな学びを得ることになった。
漫画も出ているけれど、活字とたまにある挿絵をヒントに、是非自分の頭の中でコペル君の生きた風景と成長していく様子を頭の中に描いで読み進めることをお薦めします。
もっともっと若い時に、遅くとも高校生までに読んでおきたかった。
そしてこの先も何度か読み返すことになると思うし、いつか子供が出来たら小さいうちにプレゼントしたいと思う本だった。